熱帯林の魅力のレジメを書いた
熱帯雨林の魅力 アマゾン川源流域 2015/5/31 山岡寛人
1 世界の熱帯雨林:アンダーラインはすでに訪問・観察した熱帯多雨林
東南アジア:ボルネオ(マレーシア、インドネシア)、ベトナム、パプアニューギニア。オーストラリア。
アフリカ:カメルーン、ガボン、コンゴ、ケニア。
中央アメリカ:コスタリカ、パナマ。
南アメリカ:コロンビア、エクアドル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、ブラジル。
2 ペルーのアマゾン源流域、マヌー、タンボパタに3度通った。9〜3月が雨季
3 成田→アトランタなどUSA経由→リマ→国内便でプエルト・マクドナド→ボートで川をさかのぼる
4 2014年は、リマ(標高30mほど)から陸路で
リマ→イカ→ナスカ→チャルウアンカ→クスコ(標高3400m) 太平洋側の砂漠地帯 イカのワカチナ・オアシス パルパの地上絵 カンターヨ送水路遺跡 峠(標高4500m)に向かう 高度が次第に上がる 灌木を交えた草地 プナと呼ばれる草地帯 スゲ科のパッチ ラクダ科の哺乳類 グアナコ ピクーニャ リャマ アルパカ
クスコ→ポカマヌー 峠からアンデス山脈の東側を下りてゆく 集落 ユーカリの植林 サイウィテの石(太陽の玄関)・祭祀 プレ・インカの遺跡 標高3000〜2000mに雲霧林 コカの栽培 2㌔までは可 シチメンチョウ マニオクを擂り潰すための石皿
雲霧林の特徴 着生植物 葉の上に着生するコケやラン ペルーの国鳥イワドリ生息地
2000mをさらに降りると熱帯雨林
ボートで川を下りマヌー国立公園近傍へ(国立公園そのものには観光客は立ち入れない)
5 熱帯多雨林
階層構造 超高木層樹高60m 高木層30m
多様性 隣のどうしの樹種がたいてい異なる
樹冠に花が咲き果実が 多様な昆虫類 森林内では見えない 花や果実は地面に落下したものから気づく
蔓がすごい 着生植物 板根・支持根で細長い幹・浅い根で支える 絞め殺しの木
落葉はほとんどない 腐植も発達せず さまざまな土壌動物・菌類・バクテリアが活発に活動
川沿いに観察できる熱帯多雨林は浸水林 乾季の川の水面から約15mのところに立地 雨季には水没する
浸水林は大鯰などの魚類を育てる 豊富な樹木の葉や果実が餌になる
2014年の雨季はものすごく増水 ロッジなどが水没・流出 雨季になっても復旧できず衛生状況などが悪化
6 動物の観察
大型・中型の哺乳類 ボートの上から ぬた場でじっと待つ
サル類:マーモセット類 タマリン類 オマキザル類:リスザル ホエザル
ジャガー バク ナマケモノ オオアリクイ カピバラ アマゾンイルカ オオカワウソ キンカジュー
鳥類:ボートの上から 観察路から
カイマン類(ワニ) ボートの上から 大きな蛇:レインボウボア ブッシュマスター
昆虫類・クモ類・カエル類・ヘビ類 蝶などを除き大半は夜行性、サル類の餌になる→ナイトサファリで観察
レアな小動物 ウデムシ(南米に70種) 輪投げをする蜘蛛 タランチュラ
7 面白い習性
コンゴウインコなどインコ・オウムの泥喰い 蝶や蛾がカイマン・ヨコクビカメの涙腺 川岸の泥
糖類に依存する餌はミネラルが不足がち 樹冠から落ちてくる糞・尿は貴重なミネラル・栄養源
若い葉と花外蜜腺 蟻を引き寄せる 蝶・蛾・ハバチの幼虫を防ぐ
蟻がいる蜜腺のすぐ近くで葉を食べる幼虫を今回、発見 これは面白い研究対象になるだろうね!